下水溢れ2
つづき
公道のマンホールは鍵がついているらしく、専用の工具でないと空けられないらしい。
蓋を空けて奥の家のご主人が下に下りて、エンビで詰まっているところをつついてみた。
しばらくすると水が流れ始めた。おぉ。
しかし大分詰まっているようで、細いエンビではなかなか貫通しない。
水の流れを強くするために、私道のマンホールから水を流してみた。
しばらくすると大分、水の流れが強くなり、溜まっていた下水も捌けてきた。
でもまだ貫通まではいかないようだった。
そんなこんなしているうちに、私道脇の家の人たちが何人かでてきて、
水をバケツでマンホールに流すのを手伝ってもらった。
すると公道のマンホールから15cmくらいの黒い塊が流れでてきた。
最初は石かと思ったが、何やらやわらかい。
どうも紙屑に土がこびりついて黒ずんているみたいだ。
これでかなり水が流れた。
でもまだ私道のマンホールの下水が履けきらない。
ここで下水道局の年配の人が痺れを切らしたように、専用道具を持ち出して、
「みなさんがいいといえば、これで清掃しますけどいいですかね?」と言ってくれた。
最初はお役所仕事かと思いきや、見るに見かねて手伝ってくれた。
道具は先がスプリングのような形をしていて、下水管の中をこねくり回すように
こびりついた泥を剥ぎ取れるみたいだ。
しばらくその道具で下水管を清掃しているとかなり溜まっている下水が流れ始めた。
ここで一気にきれいにするということで、各マンホールから水を流していった。
公道に流れ着く水がだんだんきれいになっていった。
約2時間くらいしただろうか。
下水がようやく貫通した。
やっときれいになった。
奥の家のご主人に感謝を。
私道仲間の皆さんに感謝を。
下水道局のおじさんに感謝を。